ピルの選び方

ピルの種類

ピルには用途や効き目によって多くの種類があります。購入の際には自分の目的に一番合ったものを選ぶために、それぞれの特徴を正しく理解しなければなりません。ここでは低用量ピルとアフターピルの、種類ごとの特徴や違いを紹介しています。

経口避妊薬

ピルの主な種類には経口避妊薬とアフターピル(緊急避妊薬)がありますが、経口避妊薬は性行為の前の避妊対策として、前もって継続的に服用するピルです。ピルというと通常は経口避妊薬を指し、その中でも低用量ピルのことを指します。

経口避妊薬は定期的に飲むことで避妊効果が得られるピルで、世界で多くの女性が利用しています。1960年代にアメリカで開発されて以来、今では1,200万人の女性が服用しており、イギリスでは16歳~49歳の女性の約3分の1が服用しています。日本でも1999年に避妊目的の低用量ピルが認可され、2008年には月経困難症の治療薬としても認可されました。

低用量ピルとは?

低用量ピルは、経口避妊薬とほぼ同義語で使われています。低用量ピルは含まれている女性ホルモンの量が比較的少なく、体への負担や副作用が軽減されています。通常は低用量ピルを1日に1回継続して飲むことで排卵を抑制し、子宮内膜の増殖も抑えられるので、避妊効果を得ることができます。

避妊の他にも、月経困難症や子宮内膜症などの病気の治療や生理日の調整などの目的で使用されます。

世代と相性

経口避妊薬は「世代」と「相性」によって分類することができます。世代については含まれている黄体ホルモン(プロゲステロン)が開発された順によって分類されており、「第一世代」「第二世代」「第三世代」「第四世代」に分けられます。

また、世代とは別に1周期中のホルモン量の変化の仕方(相性)によって、一相性と三相性に分類されます。一相性は服用期間のホルモン量が一定しており、三相性は服用期間中のホルモン量が3段階に変化するようになっています。

世代別の経口避妊薬

経口避妊薬は「世代」と「相性」によって分類することができます。世代については含まれている黄体ホルモン(プロゲステロン)が開発された順によって分類されており、「第一世代」「第二世代」「第三世代」「第四世代」に分けられます。

第一世代のピル

第一世代のピルの黄体ホルモンには「ノルエステロン」が使用されています。第一世代のピルはニキビができたり食欲が増えたりするという男性化症状(アンドロゲン作用)が少ないというメリットがあります。しかし、吐き気や頭痛などの副作用が起こりやすいのがデメリットです。

第一世代のピルには、オーソM、オーソ777、シンフェーズ、ルナベル、フリウェルなどがあります。

第二世代のピル

第二世代のピルの黄体ホルモンには「レボノルゲステロル」が使用されています。第二世代のピルは吐き気や頭痛などの副作用が少ないのがメリットですが、男性化症状(アンドロゲン作用)が比較的強く出るというデメリットがあります。

第二世代のピルには、トリキュラー、アンジュ、ラベルフィーユなどがあります。

第三世代のピル

第三世代のピルの黄体ホルモンには「デソゲストレル(DSG)」または「ゲストデン(GSD)」が使用されています。第三世代のピルは避妊などの効き目は強いまま、アンドロゲン作用を抑えることに成功しています。また、吐き気や頭痛などの副作用も少なく抑えられています。

第三世代のピルには、マーベロン、マーシロン、ファボワール錠などがあります。フェミロン(マーシロンのジェネリック)は第3.5世代のピルになります。

ちなみに第二世代や第三世代という区別のないダイアン35というピルもあります。ダイアン35には男性ホルモンを強力に抑える酢酸シプロテロンと女性ホルモンであるエチニルエストラジオールが配合されています。

第四世代のピル

第四世代のピルの黄体ホルモンには「ドロスピレノン(DRSP)」という新しい成分が使用されています。体内にある自然な黄体ホルモンに近い働きをするので、体への負担が少なくなっています。第四世代のピルは「超低用量ピル」とも呼ばれており、卵胞ホルモン(エストロゲン)の量が最小限に抑えられているので、副作用が最小限となっています。

第四世代のピルには、ヤーズ、ヤスミンなどがあります。

相性別の経口避妊薬

ピルは世代とは別に1周期中のホルモン量の変化の仕方(相性)によって、一相性と三相性に分かれます。一相性は服用期間のホルモン量が一定しており、三相性は服用期間中のホルモン量が3段階に変化するようになっています。

参考:ゆかりレディースクリニック

一相性のピル

一相性のピルは実薬21錠に含まれるホルモン量がすべて同じになっています。28錠タイプの場合は、実薬21錠に偽薬7錠が付いています。

飲み始めの際に不正出血が起こりやすいとされていますが、通常は飲み続けることで体がホルモンバランスの変化に慣れていくので、徐々に解消されます。一相性のピルは生理日の調整がしやすいというメリットがあります。

ノベロン(マーベロン)-2

参考:ノベロン

一相性のピルはどの錠剤も含まれるホルモン量が同じなので、このように全て一色になっています。

一相性のピルには以下のようなものがあります。

  • マーベロン
  • オーソM
  • ヤーズ
  • フリウェル
  • ダイアン35
  • ヤスミン
  • フェミロン(マーシロンのジェネリック)

三相性のピル

三相性のピルは1周期中のホルモン量が3段階に変化します。変化のつけ方によって「中間増量型」と「漸層型」というタイプに分けられます。

中間増量型は服用期間の中間に黄体ホルモンの量が上がり、後半には減少します。それによって休薬期間の早い時期に生理が起こります。

漸増型は後半に向かって黄体ホルモンの量が徐々に増えるように段階がつけられています。女性の自然なホルモンバランスに近いので服用中の不正出血が少なく、休薬期間に生理が起こりやすくなっています。

トリキュラー-2

参考:トリキュラー21

三相性のピルはホルモンの量によって、このように3色に分かれています。

三相性のピルには以下のようなものがあります。

  • シンフェーズ(中間増量型)
  • アンジュ(漸増型)
  • トリキュラー(漸増型)
  • ラベルフィーユ(漸増型)

現在購入可能な経口避妊薬(低用量ピル)の一覧

現在購入可能な経口避妊薬(低用量ピル)の一覧は以下の通りです。

トリキュラー、ヤーズ、ヤスミン、ダイアン35、ノベロン(マーベロンのジェネリック)、フェミロン(マーシロンのジェネリック)などがあります。

それぞれ、世代と相性の組み合わせによって飲み方や効果の違いがあります。

アフターピル(緊急避妊薬)

アフターピルは緊急避妊薬とも呼ばれるように、性行為後の決まった時間内(通常は72時間以内)に緊急避妊のために飲むピルです。対処が早ければ早いほど避妊の確率が上がります。

性行為の際にコンドームが破れてしまったなどの理由で避妊に失敗した場合に、妊娠を防ぐために服用します。病院で処方してもらう場合は、ピルが必要な理由を明確にしないと、間違って低用量ピルが処方されてしまう場合もあるので気をつけてください。

定期的に飲む低用量ピルとは違い、大量の女性ホルモンが含まれているので体にかかる負担は大きくなります。吐き気や嘔吐、頭痛などの副作用も低用量ピルに比べて大きく、服用後吐いてしまった場合は、何時間以内に吐いてしまったかによって再度服用する必要があります。

病院で処方してもらう場合は、吐いた場合でも再度診察を受ける必要があるので、時間の経過とともに避妊の確率も下がってしまうことになります。

現在購入可能なアフターピル(緊急避妊薬)の一覧

現在購入可能なアフターピル(緊急避妊薬)の一覧は以下の通りです。

アイピル、アンウォンテッド72、ノーフェア72などがあります。

ピルのジェネリック

ジェネリックとは後発医薬品とも呼ばれ、先発医薬品である新薬の特許が切れた後に販売される薬のことを指します。先発医薬品と成分は同じで値段は安いというのがメリットです。

ジェネリックはすでに有効性や安全性が証明された先発医薬品の成分を使用することができるので、開発費や販売費を抑えることができます。その分、価格は低く抑えられています。

現在購入可能な経口避妊薬のジェネリック

現在購入可能な経口避妊薬のジェネリックの一覧は以下の通りです。

ノベロン(マーベロンのジェネリック)、フェミロン(マーシロンのジェネリック)などがあります。

現在購入可能なアフターピル(緊急避妊薬)のジェネリック

現在購入可能なアフターピル(緊急避妊薬)のジェネリックの一覧は以下の通りです。

アイピル、アンウォンテッド72、ノーフェア72などがあります